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サッカーのキック動作は、軸足の接地、骨盤の回転、大腿のスイング、下腿のスイングの順に行なわれる。軸足は運動中の姿勢の安定と蹴り足の加速の2つの役割を担っており、効率的なキックのために軸足の挙動を明らかにすることは選手及び指導者にとって有益であることから、フォースプレートを用いた軸足裏にかかる力の計測と解析が行なわれてきた。フォースプレートは足裏の面全体にかかる合力を計測できるため、底面の平らな靴を使用して軸足をフォースプレート上に接地しキック動作を行なうことで、軸足が受ける地面反力とキックとの関係が調べられる。しかしながら、サッカー競技用のスパイクシューズには複数のスタッド(突起)が存在し、スタッドの位置によって受ける3軸力は異なると考えられるが、これまで個々のスタッドにかかる3軸力の計測は行なわれてこなかった。
そこで本研究では、スタッドに実装可能なMEMS3軸力センサを提案し、このセンサを3個使用してキック時の軸足裏のスタッドに作用する3軸力の計測を行なった。これにより実際の競技環境下での計測が可能となり、軸足裏の3軸力分布とキックしたボールの速度との関係を調べることができた。
References :
1.濱田悠嗣, 石堂寛士, 堀正峻, 中井亮仁, 髙畑智之, 松本潔, 下山勲, “サッカーのキックにおける3軸力分布計測,”; ロボティクス・メカトロニクス講演会2015, 1P1-F05, 京都市勧業館「みやこめっせ」, 京都, May 17-19, 2015.
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